日本の産業革命を支えた、明治日本の産業革命遺産。岩手県、静岡県、山口県、福岡県、熊本県、佐賀県、長崎県、鹿児島県の8県に資産が点在しています。
本記事では、明治日本の産業革命遺産の見どころとおすすめの観光スポット、1泊2日のモデルコースを紹介しています。明治日本の産業革命遺産の観光をお考えの方はぜひ参考にしてください。
明治日本の産業革命遺産とは?
構成資産は日本全国に渡り、8エリアに分かれて構成されています。
・エリア1 萩(山口)
・エリア2 鹿児島
・エリア3 韮山(静岡)
・エリア4 釜石(岩手)
・エリア5 佐賀
・エリア6 長崎
・エリア7 三池(熊本)
・エリア8 八幡(福岡)
急激な発展を遂げた日本の製鉄・製鋼、造船、石炭産業を称え、2015年に世界文化遺産に登録されました。
明治日本の産業革命遺産の見どころを紹介
萩エリアでは、江戸時代の街並みが残っている萩城下町や、実際の鉄の生産現場であった大板山たたら製鉄遺跡、金属溶解炉である萩反射炉などの見どころがあります。
特に萩反射炉は、日本に萩と韮山の2か所しかない大変貴重なスポットです。
鹿児島エリアでは、雄大な景色を望むことができる仙厳園、釜石には日本最古である洋式高炉跡の橋野鉄鉱山、佐賀には三重津海軍所跡など各エリアそれぞれに見どころたっぷりのエリアが点在しています。
八幡エリアには工業地帯の中核を担った官営八幡製鐵所、長崎エリアには海底炭鉱を行っていた軍艦島、貿易商であったトーマス・ブレーク・グラバーが暮らしていた旧グラバー住宅などがあります。
明治日本の産業革命遺産のおすすめ観光スポットを紹介
8エリアにも渡る明治日本の産業革命遺産ですが、その中からおすすめの観光スポットを4つに絞ったのでご紹介します。
軍艦島
軍艦島は、長崎県にある小さな島で、今は無人島となっています。2009年に観光目的の上陸が許可される以前は、長い間一般の方の立ち入りは禁止されていました。
1870年頃から1974年までは、炭鉱の地として栄えており、当時は約5000人の人が暮らしている島でした。病院や映画館、パチンコなどの娯楽施設まであったようです。しかし、1974年に炭鉱が閉鎖され島民は島を出ていくことになりました。
現在までの数十年の間に当時の建物は廃墟と化し、軍艦島は独特の空気感に包まれた場所となっています。軍艦島に上陸するにはツアーへの参加が必要になるので、各旅行会社の情報を確認してください。
萩城下町
出典:【明治日本の産業革命遺産公式サイト】http://www.japansmeijiindustrialrevolution.com/site/hagi/component04.html
趣たっぷりの萩城下町。江戸屋横丁と呼ばれる場所には、木戸孝允、高杉晋作、伊藤博文など偉人のゆかりの地が続いています。菊屋家住宅では、商家の当時の暮らしを垣間見ることができる展示品や民具などが500点ほど展示されています。
萩城下町の菊屋横丁は、日本の道百選にも選ばれており、フォトスポットとしても人気の場所です。江戸時代の街並みをゆっくり堪能した後は、萩焼の陶器を販売しているお店や、和カフェで休憩するのもおすすめ。
仙厳園(せんがんえん)
鹿児島を代表する観光地でもある仙厳園。桜島を望むことができる立派な日本庭園で、日本を代表する大名庭園です。
仙厳園は幕末の頃には迎賓館として使われ、当時のロシア皇帝や英国国王なども仙厳園で出迎えられました。実際に応接に使用された謁見の間や、島津忠義が過ごした部屋など、御殿内を見学することもできます。日本庭園の散策と合わせて、歴史を感じる御殿の見学も楽しんでください。
官営八幡製鐵所
出典:【明治日本の産業革命遺産公式サイト】http://www.japansmeijiindustrialrevolution.com/site/yawata/component01.html
官営八幡製鐵所は、日本の鉄鋼業の発展に貢献した場所です。後に技術大国・日本となる礎を築き、日本の近代化への歴史が動き出すきっかけにもなりました。
官営八幡製鐵所には旧本事務所、修繕工場、旧鍛冶工場があります。修繕工場は、1900年の稼働時から、120年以上経つ現在も稼働を続けています。旧鍛冶工場は、現在は資料館として使われています。
一般の方が見学できるのは眺望スペースからの見学のみで、赤煉瓦の旧本事務所の外観を眺めることになります。