群馬県にある富岡製糸場と絹産業遺産群をご存知でしょうか。富岡製糸場と絹産業遺産群は、世界の製紙技術の先駆けともいえる素晴らしい功績を残しました。
本記事では、そんな富岡製糸場と絹産業遺産群の見どころとおすすめ観光スポットを紹介しています。
富岡製糸場と絹産業遺産群を回ってみたいという方は、ぜひ参考にして計画を立ててください。
富岡製糸場と絹産業遺産群とは?
出典:【楽天トラベル】https://kanko.travel.rakuten.co.jp/gunma/spot/S10011415_photo.html
富岡製糸場と絹産業遺産群は、
・富岡製糸場
・田島弥平旧宅
・高山社跡
・荒船風穴
の4資産で構成されています。
生産性が限られていた生糸の大量生産を可能にした技術革新が評価され、2014年に世界遺産に登録されました。製糸技術の革新となった富岡製糸場を中心に、蚕の開発と普及に携わった田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴とともに登録されています。
富岡製糸場と絹産業遺産群の見どころを紹介
富岡製糸場と絹産業遺産群に登録された4資産は、それぞれ距離が離れているため回るのが難しいという方は、富岡製糸場の見学をおすすめします。
製糸場内の各所にある看板やパンフレットに記載のQRコードで富岡製糸場の無料ガイドを聞くことができたり、有料の音声ガイド機の貸し出しがあったりと、好きな方法で富岡製糸場の見学ができます。
もっと詳しく解説を聞きたい方には、ガイドさんと場内を回れるガイドツアーがおすすめです。大人200円、小学生以下100円で参加ができ、約40分かけてゆっくりと場内を回ります。
富岡製糸場でぜひ見てほしいのが、東置繭所2階にある繭倉庫です。木材の骨組みと煉瓦で仕上げた「木骨煉瓦造」という建築物で、通気性がいいのが特徴で繭倉庫としてはぴったり。窓と柱が規則正しく立ち並び、広い空間に見応えある景色が広がっています。
もうひとつの見どころは、300もの繰糸機が立ち並ぶ繰糸所です。明治5年に建てられ、当時は300人の工女が同時に作業をしていました。世界最大級を誇る広さの繰糸所に驚くこと間違いなしです。
富岡製糸場と絹産業遺産群のおすすめ観光スポットを紹介
富岡製糸場と絹産業遺産群の4資産であるスポットを紹介します。1度にすべて回るのは難しいので、気になるスポットを決めてから訪れることをおすすめします。
富岡製糸場
出典:【富岡製糸場公式サイト】http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/guide/id=736
東置繭所、繰糸所、首長館、女工館、検査人館、ブリュナエンジン、西置繭所、乾燥場、鉄水溜、寄宿舎、社宅76、診察所、ギャラリーと、富岡製糸場内には数々の建物が点在しています。
どの施設も生糸の生産には欠かせない重要な役割を果たしており、場内をゆっくり観察することで当時の工女の働きを感じられることでしょう。
明治初期や大正初期、昭和初期などに建てられた歴史ある建造物ばかりなので、外観を見るだけでも趣を感じます。
場内は広いためゆっくり見学しているとお腹が空いてくるかもしれませんが、施設内に飲食できる場所はないので、事前に済ませておきましょう。
田島弥平旧宅
出典:【楽天トラベル】https://kanko.travel.rakuten.co.jp/gunma/spot/S10011549_photo.html
生糸の生成には蚕が欠かせませんが、蚕の育成方法の改良の鍵となる人物が田島弥平です。田島弥平は、蚕の飼育の失敗が多かった当時、「清涼育」という換気を重視した自然を生かした飼育方法を確立しました。
屋根を見ても分かるように、越屋根(やぐら)という風通しのいい形状が特徴となっています。今では見学できるのは庭までですが、田島弥平旧宅を訪れる前には田島弥平旧宅案内所を訪れるのがおすすめ。パネルなどの常設展示で田島弥平旧宅の歴史を学ぶことができます。
高山社跡
出典:【楽天トラベル】https://kanko.travel.rakuten.co.jp/gunma/spot/S10011548_photo.html
高山社では、田島弥平によって確立された「清涼育」に温度管理をプラスした「清温育」で蚕の飼育を行っていました。高山社は他県にも展開し、優秀な養蚕技術者を数多く育て、蚕の大量生産を可能にした礎ともいえます。
蚕室として使用されていた2階は、当時のまま現存されています。内部の見学も可能なので、常駐している解説員さんの話を聞きながら、高山社の歴史や養蚕の歴史について深く学びましょう。解説員さんの解説の所要時間は約50分ほどです。
荒船風穴
出典:【楽天トラベル】https://kanko.travel.rakuten.co.jp/gunma/spot/S10011550_photo.html
富岡製糸場の創業当時は、養蚕は年に1回のみでしたが、年に複数回の養蚕を可能にしたのが荒船風穴です。荒船風穴は天然の冷蔵庫ともいわれ、1年を通して一定した冷たい空気が流れています。
蚕が孵化するのは1年に1回でしたが、荒船風穴で蚕の卵を保存しておき、蚕を孵化させたい時に荒船風穴から取り出して使うという利用方法が可能になりました。そのため、荒船風穴では蚕の増産が可能になりました。
荒船風穴は駐車場から約15分程度坂道を歩くため、見学の際はスニーカーがおすすめです。また、冬季閉鎖期間もあるので訪れる際は事前にチェックしましょう。